習慣付けがド下手な八重樫です。こんにちは。
読書をちゃんと毎日時間を決めてーってしたいのですが、どうしても読み始めると止められなく読み終わらせてしまったり、何も読まずにサボる日が数日単位で出来てしまったり。
うーん。習慣付け難しい。
はてさて、今回ご紹介する3冊はコチラ。
(リンクは全てAmazonです。)
なぜ、この人と話をすると楽になるのか/吉田 尚記
以前、コミュニケーションという技能という投稿でご紹介した本です。
読んだきっかけは、特にはっきりとした強い動機があったわけではないのですが、これまで読んできた本がだいたいどれも根本はコミュニケーションにあるなと思い、そこで以前より好きだった吉田尚記さんの本を選びました。
普遍的に誰にでも通じるコミュニケーション本ではありません。
「コミュ障」、コミュニケーションに対して苦手意識を抱えている人を対象として、コミュニケーションのテクニックを教えてくれる本です。
吉田尚記さんご本人もオタクであり、コミュニケーションに苦手意識を抱えたままラジオ局にアナウンサーとして就職し、沢山の苦悩の末、今の(一部で)大人気アナウンサーとしてご活躍されおり、その過程で身に付けた様々なテクニックを、オタクであり、コミュニケーションに苦手意識を抱えている私達に「コレを身に付ければ大丈夫だよ!」と教えてくれます。
この本の凄い所は、その内容よりも作り方にあり、ニコニコ生放送で放送した内容の文字起こしなのですが、視聴者の書き込んだコメントも吉田尚記さんが読み上げ、それに応えながら話を展開していくライブ感にあると感じました。
本当に凄い。これは吉田尚記さんのラジオを聞いた事がないとピンと来ないかも知れませんが、わりと早口な方なんです。
その、吉田尚記さんの喋るテンポで読むと、頭から湯気が上がるんじゃないかと思う程、脳味噌の何かが消耗している実感があるぐらいの充実感。
この本は本当に、本当にお勧めです。
成すも成さぬもないのだが これまでもこれからも/鷲崎 健
ここまで、「読書でもっと多くの知識を得たい。」と、鼻息荒くストイックな読書をしてきており、そこでトドメに上記の1冊を読んだ為、凄く疲れてしまっていました。
なので、ここらでちょっと一息、リラックスして読める本が良いなぁと思い、こちらの1冊。
上記の吉田尚記さんと双璧を成すオタク界コミュニケーション能力王の鷲崎健さんの本。
上記の吉田尚記さんが「オタクとしての自分の喜びを表すタイプ」なら、この鷲崎健さんは「楽しい会話をする事に喜びを感じそれを表すタイプ」だと思います。
そんで、鷲崎健さんはラジオでの会話を聞いても、とにかく知識量が凄い!というのが、この本を読むと「なるほどなぁ~」と、何故あんなにも膨大な知識を抱えているのか知れます。
とにかく、ピュアッピュアで粋で楽しい。
エッセイ集なので、箸休めにと思って読み始めたものの、面白い内容に夢中になって読み切ってしまいました。
ずっとある種の緊張感を保ち続けてしまっていた脳味噌が、気持ちが大変楽になった気がします。
まさにタイトルの通り、「成すも成さぬもないのだが」ですね。
自分の人生の指針のひとつ「何かを成すだけが人生じゃない」にしっくりハマってホッと肩の力が抜ける有意義な読書でした。
コーチングのプロが教える 「ほめる」技術/鈴木義幸
上記の鷲崎健さんの本を読み終えたのは小田急線の中でした。
その日、私は数年ぶりに会う友人と秋葉原でボルダリングをしに向かっていました。
それで、楽しくボルダリングをし、良い汗を流したところでビールを飲もうとHUBに行き、すっげぇ楽しく会話をして…で、「何かお勧めの本ない?」と聞いた所、「たけしさん前にコーチングに興味あるって言ってたし、コレいいんじゃない?」って教えてもらったのがコレ。
そもそも、コーチングという物が何なのかイマイチ解らんまま、別な友人が「コーチング行ってみたら楽しかった」って言ってた事から、ここまで色々読書をして脳味噌に色々と詰め込み過ぎて自分は何する人ぞが希薄になっていたので「そういえばコーチングってあったなぁ。ちょっと興味あるかもー」と言った事が発端です。
コーチング自体が結構怪しいと思っていて、本を読み終えた今でもまだ怪しく思ってもいるのですが、得る物は凄く多かったです。
マズローの欲求5段階説と言う物をご存知でしょうか。
欲求には
- 生理的欲求(生命維持のための根源的な欲求。食欲とか睡眠欲とか。)
- 安全の欲求(経済的安定性とか健康状態の維持とか生活水準とか。)
- 社会欲求と愛の欲求(社会への参加とか、家庭や人間関係、他者に対する所属の欲求とか。)
- 承認(尊重)の欲求(自分の価値を認められ、尊重される事への欲求。)
- 自己実現の欲求(自分の持つ能力や可能性を発揮し、何かを成さねばという欲求。ノブリスオブリージュ。)
という5段階のピラミットがあり、人は低層な物から順に満たそうとする生き物なんじゃね?みたいなやつです。
自分はコレはある程度は、その通りこれぞ本質であると思い、しかし単純に下から上に登り続けるだけではなく、知る事で戻る事もあるよね と思っています。
例えば、学生の内はこの欲求の大半が満たされ、承認欲求や自己実現欲求に傾向すると思います。
それは、それより低層の3つの欲求は当然のように与えられる物であると無意識に感じ、満たされているからこその未熟さに依る欲求で、それが故に若い子はオトナに反発するんじゃねーかな?と思います。
「だっせぇサラリーマンなんかになりたくねーぜ。俺は、俺にしか出来ない何かを成すオトナになるんだ。」的な。
しかし、これが自立し社会人となると、与えられていた低層の欲求が満たされなくなり、一番低層の生理的欲求にまで階段を降りる事になります。
そこから、社会人生活を送り続け、仕事を身につける事によって、いくつかの欲求が満たされて行き、結婚や何やとまた着々と階段を登ろうとしているー的な。
で、このコーチングでは中でも「承認欲求」を自他共に当然のように持っている物だと受け入れる事をスタートラインとして、それを満たす事がモチベーションに繋がるので、マネジメントに活かそうねと言う感じだと解釈しました。
特にSNSにより世代問わず他者を知る機会が多く、また何万人というインターネットユーザーに対しての発表の場がカジュアルに持てる昨今では、この承認欲求や自己実現欲求を無自覚に無粋に発揮してしまう人も多く、それが多くの不快感や嫌悪感をかってしまい炎上なんてのもよく目にします。
本では、あくまでビジネスシーンや家庭といった本人の身の回りに絞って書かれているので、この炎上については本の内容とは全く違った物になってしまうのですが、ネット原住民である私としては、そーいった方面にも考える機会となっているわけです。
私としては、この本を読む前から「人が承認欲求を持つのなんて当たり前で、それに不快感や嫌悪感を抱くのは自分の承認欲求が満たされていない事に起因する嫉妬なんかもあるんじゃねーの。人に言う前に、先ず自分の欲求ときちんと対峙しなくちゃだよ」派であり、自分もまた承認欲求を持っているので褒められたいし認められたいと思っているのだけれど、人を褒める事は簡単な事ではなく、褒め上手/褒め下手、褒められ上手/褒められ下手が居るので云々、といった事をよく考えています。
そしてここで急に測量の話になるのですが、測量業務は他の土木業務よりも短いスパンで納期が設定されている事が多く、長くても10ヶ月程度という事が殆どです。
これは、「納期が短くて大変。忙しい。」というデメリットの反面、「短期的に成功体験を繰り返す事が出来る」というメリットがあると考えています。
私は「誰も褒めてくれないから自分で褒める」派なので、「俺、天才なんで」「俺、優秀なんで」と自信家のような言動を取ります。
そう宣言する事で、そうでなくてはならないと自分を追い込むやり方でもあるのですが、短いスパンで繰り返す成功体験から自分の中で承認欲求を満たし続けるという、不健全ではあるのですが、満たされないまま拗らせるよりはマシという作用をしていると思っています。
同様に、これを他者に対しても行う事が、その人のモチベーションになり結果として自分の身を助ける事にもなります。
ただ、当然ですが褒めるには理由が必要で、自分の事であれば褒めるポイントは簡単に把握する事が出来るのですが、他者となると観察をしっかりとしないといけません。
そして、人によって「どういう褒め方」がキクのか、といった事もあり…というような事が参考になる本でした。
自分がしてきた事、されてきた事、人がしている事、されている事、上手い人、下手な人などなど、この本では確認を得る事で自分が行っている考えている事の軌道修正が出来た気がします。
ちゃんと忘れずに活かさねば。
と、いったりきたりな読書3冊でした。
そして、上記の友人にはもう1冊「マイ仏教/みうらじゅん」も勧めてもらい購入もしてあるので、次はコレかなー
と、思っていたらKindleオーナーライブラリーに任天堂岩田社長の高校生時代を同級生にインタビューした本みたいなのが追加されたので、先にこっちかなー
なんて思っていたら…の繰り返しで、現在5冊ほど溜め込んでしまっています。
Kindleを買ってしばらくは読む本を探す手間が必要だったはずが、いつの間にか読書ペースが追い付かなくなっている。
コレはきっと悪い事ではないと思います。
これが得られただけでも、Kindle買って良かったんじゃね!?