今回の3冊は大当たりでしたよ!!八重樫です。こんにちは。
イギリスがEU残留か離脱かを問う国民投票なんてやっちまったせいで、世界中の為替が平均株価が真っ青でしたね。(6月27日月曜現在ではどこも少しづつ戻してるけど、暴落前ほどではなく…長期的に見たら日経平均は16000円台までは戻すと思うんスけどねぇ)
私はテレビを持っていないので、そーいう情報取得は主にインターネットになり、するとどうしても偏るので物によっては凄く遅くなるなんて事もあり、しかも事前に考える事が浅いので今回も後から「ダブルインバース全力だろー」とか残念に思う事が多いです。
情報の取得選択をしている以上、得た情報に対しては最大限の利を得られるよう早くカッチリ考えられるようにならねばと思いつつ、なかなか…
負けぬよう賢くならねば!そう、読書をしよう!!
今日、ご紹介する3冊はこちら
- アマゾンにも負けない、本当に強い会社が続けていること。
- ここらで広告コピーの本当の話をします。 宣伝会議
- 合本 人工知能読本 羽生善治×川上量生「羽生さんはコンピュータに勝てますか?」&百田尚樹×川上量生「人工知能が最強囲碁棋士を超えた日」【文春e-Books】
(リンクは全てAmazonです)
アマゾンにも負けない、本当に強い会社が続けていること。/権 成俊
「大きい会社が何か新商品なんかを出す時って、絶対マーケティングちゃんとしてるはずじゃん?けど自分の生活だと、ソレに伴うアンケートとかに遭遇する機会が少なすぎる気がする!」という疑問から、マーケティングに並々ならぬ興味があったので、マーケティングについての本を探していたのですが、「マーケティング」で検索すると怪しいタイトルの本ばかり。
webコンテンツマーケティングとかネットワークビジネスとか、その辺はもう自分の興味事とは完全に別なジャンル。
この本も、ご多分に漏れず自分としてはあまり惹かれないタイトルだったのですが、レビューを見る限りでは実例からの解説だったりするらしく、試しに読んでみるかーとポチッと購入。
面白かったです!
主にECサイト(ネット通販サイト)での事例なのですが、ECサイトを軸に事業の方向転換とかしちゃった例とかもあります。
やってる事自体はマーケティングというより、コンサルだと思うのですが、そのコンサルをするにあたってちゃんとマーケティングするっていう当たり前な事ではあるのですが、そもそもの「ターゲットは誰か?」って部分で、コンサルのターゲットは事業者であり、事業者の要望や現状、問題点などなどちゃんと聞いて結果を出す為にコンサルする為にはその事業のターゲットである客層や要望、導線などなどを調査してーみたいな感じで、実に合理的。
そう!こーいうのが見たかったんだよ!!
特に印象に残ったのは
- 今後、製造業が自分で持っているブランドを手放し、ブランドは小売りが持つ。
- マルチチャネルからオムニチャネルに。
のふたつ。
1つ目の、小売のブランドってのは、分かり易い例としてはセブン&iのプライベートブランド。
もうコレは今更って感じですが、製造は大手製造業者がやってて、ブランドはセブンプレミアムだったり、高級路線のセブンゴールドだったり。
コレは多分、コンビニ大手みたいな大きい所に限らず、今後は小さい個人の小売店にまで広がるんじゃないかなと思います。
居酒屋やBARが自分の店の客層に売りやすいオリジナルのお酒(製造は大手製造業者)を提供するとか、そーいうの。
マーケティングやブランディングを小売の領域にするって事ですね。
前に書いた小売のビレバン化の通り、自分が思っている事に一致してます。
こちらの本でも書かれているのですが、小売が価格競争や品揃え競争から脱出するには、「メーカー化」か「サービス業化」になります。
そこで、現状だとメーカー化って難しいんですよね。そもそも製造もやってる小売ってのは既にメーカーであるわけで、「メーカー化」を求められている小売ってのはつまり、製造を持っていないんですから。
それが、この製造を外注して、ブランディングを小売が担うって方法なら、実現出来るわけでやんす。
ただ、ソレは当然ですがそのお店が既にある程度のブランド化がされている事が必要にはなりますが。
2つ目のオムニチャネルの例だと、楽天カフェかなと思います。
これわりと最近の話なので、知らないよって方はググってみて下さい。
雑に言うと「楽天お取り寄せランキングの上位商品を提供するカフェ(楽天モバイルの契約も出来るよ!)」みたいな感じです。
店頭にある端末からその場でお取り寄せも出来ちゃうってやつ。
けど、コレってまだ発展途上かなと思ってます。
楽天のブランドって、オムニチャネルとは相性悪いと思うんスよね。
楽天での買い物習慣って、ドンキホーテと同じで「大量に並ぶ商品を眺めて「あ、これいいかも?」って買う。」だと思うんです。
楽天側が「この商品が人気ですよ。」って特定の商品を提案するスタイルとはちょっと違う。
楽天が実店舗を持つと、ドンキホーテみたいな雰囲気のららぽーとみたいなショッピングモールになると思うんです。
客層のミスマッチがあるんじゃないかなぁ…と、言っても商売強い楽天さんが大きく外してコケる事はないと思いますが、利益の最大化はされてないと勝手に思ってます。
この、オムニチャネルやって強いだろうなって思うのはツタヤがやってるT-SITE。
自分は湘南T-SITEはよく行きます。二子玉川の蔦屋家電にも先日行ってきました。
T-SITEは商品ではなくライフスタイルを提案するってトコとか、店舗に足を止めさせるとか、色んな工夫がされていて、こーいう所でこそオムニチャネルって強いと思います。
「家電量販店で実物を見て、その場でネット最安値を調べてネットで買う。」のとは違った売り方、ブランディングに成功しています。
実店舗を持つ小売は、こーいう方向が正解なんじゃないかなと思います。
みたいな感じの事を考えるのが楽しい本でした。
ここらで広告コピーの本当の話をします。/小霜和也
Kindleオーナーライブラリーで読みました。
これは以前から目を付けていて、オーナーライブラリー借りられるタイミングがきたので「待ってました!」と。
コピーライティングの本も、マーケティングと同様に検索すると「何だか怪しいタイトルばかりだなぁ」ってジャンルなんですよね。
俺が「怪しいなぁ」って思うって事は、その本のコピーライティングは失敗してるだろうから、その本は読まなくていいや。って除外していくと、全然残らないんですよね…。
すげぇ面白かったです!
Kindle版で1080円もする本が何でオーナーライブラリーに?と思ったんですけど、読み終わってみれば納得、コレは紙の本で買って付箋紙貼りまくってデスクに置いておくべき本でした。多分買う。
コピーライティングがどのように行われているかとか、そもそもどーいうものかとか、しっかり解説もされているし、単純に読み物としても面白いし。
コレを読んだ後、外に出ると広告の見方が変わります。
クラウドソーシングにコピーライティング仕事がコンペ形式で大量に出ているのですが、それらは大喜利コピーライティングなんだろうな…安いし、コミュニケーション足りないし。みたいな部分もちょっと見えたり。
コピーライティングなんて自分の仕事には全然関係ないよって方にもお勧め出来ます。
そもそも、測量の仕事にコピーライティングなんて一切使わないけど俺すげぇ楽しめたし。
合本 人工知能読本 羽生善治×川上量生「羽生さんはコンピュータに勝てますか?」&百田尚樹×川上量生「人工知能が最強囲碁棋士を超えた日」
これ予約して買いました。
Kindleの強みなんですが、予約しておくと発売日の0時きっかりに端末にダウンロードされるので、予約しておけば朝「お、きてるな。」つって発売日の朝から読めます。便利。
タイトルの通り、角川ドワンゴ会長の川上さんがした羽生さんとの対談と、百田さんとの対談それぞれ本になった合体本です。
それぞれ単品で買っても、各300円なので変わらないのですが、通して読んだ方が良いと思いました。
羽生さんとの対談は2015年7月にニコニコ生放送で放送された物に、休憩時間や放送終了後の会話も含めて本にしたもの。
将棋電王戦FINALが2015年3,4月なので、これの後になりますね。
人工知能についての深い理解を得るようなものではありません。対談ですし。
川上さんは羽生さんの事が大好きなんだなぁと読んでて思うほど、楽しそうに会話されています。
読んでてこっちまで楽しくなる。
頭の良い人達がユーモア発揮して面白く話してるので、一人で読んでて「クスッ」となります。本厚木のVELOCEで一人でニヤニヤ読んでました。
現状の人工知能について、ちょっと先に出来るようになることから、子供についてとか教育について、電王戦での川上さんの夢まで、面白い楽しい対談でした。
百田さんとの対談は、Google傘下のディープマインド社が開発したAlpha碁がプロ棋士イ・セドル氏に勝利して世界中を驚かせた直後の2016年3月末にニコニコ生放送で放送された内容を本にしたもの。
これは自分もネットニュースで見て凄く興奮した出来事でした。
負けてしまったイ・セドルさんのコメントにも胸が熱くなりました。
しかし、囲碁のルールも知らない自分には見えてない事がいっぱいあったんだなぁ~と思える事が多々ありました。
人工知能にとって囲碁は苦手な分野らしく、この時のAlpha碁ですら穴が多いらしいです。
百田さんの人工知能に対して感じた事や、川上さんの人工知能についての解説で「なるほどなぁ~」となる対談でした。
さて、ここらで読みたい分野の本が一通りは読めた気がします。
どれも深い理解とまでは行かない触りだけの読書だとは思うので、今後読み足して理解に繋げて行く事になると思いますが、「あれもこれも!」期は抜けたので、ちょっと読書ペース落ちると思います。
「お金について」「価値の交換」「消費者心理」とかのキーワードでまだ気になる部分も残してはいるのですが、「これだ!」って本が見付からず…。
今回の3冊で書いた感想のボリュームから、自分の興味事が「商売」に寄っているのは解るのですが、なかなか頭の中で繋がる単語にならないんですよね。
また、イギリスの国民投票のような「社会不安から円買いに集まる」みたいな市場心理だったりも「言われてみれば解るけど、何で?」って部分の解消もしたいですし。
お勧めの本あったら教えて下さい。
そうそう、ちなみにですがKindle新型が出てPrime会員限定で4000円OFFやってるみたいですよ。