主体性のない人生を送っております。八重樫です。
これまでずっと3冊づつまとめていたのですが、今回は2冊。
出来る事ならさっさとアーリーリタイア決めこんで、自分の満足する範囲でストレスフリーな暮らしをしたい。なんて事は誰しもが思う事でしょう。
それを実現している人も少なくないけど、色んな境遇や理由で誰しもが出来る事ではない。
って感じの2冊。
ナリワイをつくる 人生を盗まれない働き方/伊藤洋志
以前読んだ持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない/phaで紹介されていた本。(だったと思う。)
以前より自分は「人は3つぐらい収入源を持つべきだ」というような事を、チラホラ言っているのですが、この本は正にそーいう内容。
テンポ良く読み進められるのですが、そのテンポの良さ相まって「相手に反論を許さない印象」を強く感じる…。
内容自体は、うんうんと頷ける事も多いのですが、矛盾も多くなんだかモヤっと今にも雨が降り出しそうな曇天を眺めるような違和感が…。
で、Amazonのレビューで酷評付けてる方を発見し読んでみたら、少し納得。
文中では資本主義からの脱却を強めに書いている箇所があるのですが、著者の方自身が自分の提案する「最低限の収入で社会をサバイバルする生き方」や「マーケティングやブランディングのような横文字に流されない」といった事と解離が見られるんですね。
実践されている「ナリワイ」が、まさにマーケティングやブランディングの上で成り立っている事だったり。
社会に閉塞感を感じる人に対しての貧困ビジネスであるとレビューで書かれていますが、なるほど確かにって思えるような部分も。
しかし、やっぱりそれでも「3つぐらい収入源を持つべき」という事は、今後凄く大切だと思うので、こういった本の需要は今後も増え続けると思います。
何歩か引いて、俯瞰で眺めて読める方にはオススメ。
影響され易過ぎちゃう人には、あんまりオススメしません。
田舎のパン屋が見つけた「腐る経済」 タルマーリー発、新しい働き方と暮らし/渡邉格
以前から経済の本を探している時に何度も見かけていたものの、「腐る経済」って単語がどーにもひっかかって避けてた1冊。
資本主義を真っ向から否定するような本は、余り自分の考えに合わないので避けていたんですよね。
「腐る経済」って単語から、どーにもそーいう本なのかな?って感じて避けていました。
実際に、今の資本主義に対して否定的な内容ではあるのですが、単純に否定する内容ってわけではなく、マルクスの資本論を紐解きながらここ何年かの日本の労働環境と産業革命当時を比較したりっていう、ちゃんと理論整然としていました。
「腐る経済」というのも、パン屋さん視点から菌による「醗酵」と「腐敗」って観点での「腐る」という表現でした。
「自然栽培」や「天然酵母」といった部分にこだわったパン屋さんの自伝的な感じ。
そーいう、オーガニック食品に対しての強いこだわりだったり、原発事故による影響ってやつだったり、科学の否定って自分はあまり好きではなく、そういった部分で偏りがないとは言えない部分もあるのですが、読んでいて不快感は一切なく楽しく読めました。
いずれ、自分に余裕が出来たらタルマーリーさんに行ってみたい。
パン屋さんの方で「搾取をしない」ってトコがあるのですが、泰進測量は結果的に「搾取をしない」やり方になってます…(売上が少ないから)
「個人の為の組織」か「組織の為の個人」かってのが変に誤解されて後者であるような振る舞いが散見されるなぁって思ったんだけど、それは自分が個人主義に偏り過ぎてるんじゃないか?けど、「個人の為の組織」って認識の人間ばかりが集まっている組織の方が、組織としては上手くいくんじゃねーの?みたいな事をボンヤリと考えていたタイミングで、この2冊を読んだわけです。
「個人の為の組織」であるべきだと自分は考えているので、「3つぐらい収入源を持つべき」のうちの1つが当事業所による所得と捉えて、各々なんか好きな事だったり、稼げる事だったりを持って欲しいなぁと思っていて、自分自身で実践する事でそれを提案したいものの、余裕のない日々だったので、今年はそういった事も意識してゆきたく。